相続税の配偶者控除|二次相続まで考えた遺産分割と節税方法

2026/05/23

相続税の配偶者控除|二次相続まで考えた遺産分割と節税方法

相続が発生した際、残された配偶者の生活の安定や財産の維持形成への貢献を考慮し、相続税法上、強力な軽減措置が用意されています。

しかし、一時的な納税額の軽減のみにとらわれて配偶者控除を多用しすぎると、将来発生する二次相続において、子どもたちが多大な税負担を強いられる結果になりかねません。

本記事では、配偶者控除の基本的な仕組みからや二次相続を見据えた遺産分割の方法について解説します。

相続税の配偶者控除(配偶者の税額軽減)とは?

相続税の配偶者控除とは、被相続人の配偶者が実際に取得した正味の遺産額が一定の基準以下である場合、配偶者自身に課される相続税が原則としてかからなくなる税額控除制度です。

これは、同じ世代間における財産の移転に配慮し、残された家族の経済的基盤を揺るがさないために設けられた法的な救済措置といえます。

配偶者の生活保障などを目的とした制度

本制度がこれほどまでに手厚い軽減措置を認めている背景には大きく3つの理由があります。

同一世代間での財産移転であるため

夫婦は通常、同年代であることが多く、夫が亡くなった後に妻が財産を相続しても、遠からず妻の死亡に伴う次の相続が発生することが予測されます。

その短期間の間に何度も高額な相続税を課すことは、家計の財産を過度に目減りさせることになり、酷であると考えられているためです。

長年連れ添った配偶者に対する配慮と老後の生活保障であるため

配偶者を亡くした方が、住み慣れた自宅や当面の生活資金を相続税の支払いのために失うことがないよう、生活を維持するためのセーフティネットとしての役割を果たしています。

夫婦の共同生活における貢献であると評価されるため

被相続人が築き上げた財産は、配偶者の内助の功や協力があって初めて形成されたものです。

そのため、被相続人の財産は、実質的な共有財産であるという考え方があり、配偶者が優遇されています。

最低1億6000万円まで相続税が非課税に

相続税の配偶者控除の最大の特徴は、その控除額の大きさにあります。

配偶者が相続した遺産の額が、以下のいずれか多い金額までであれば相続税は課されません。

  • 1億6000万円
  • 配偶者の法定相続分に相当する金額

つまり、どれほど遺産が高額であっても、配偶者が法定相続分通りに相続する限り配偶者の納めるべき税額は0円となります。

この制度を利用することで一次相続時の税金負担を回避、もしくは大幅に軽減することが可能になります。

ただし、この軽減を受けるためには、被相続人の配偶者として戸籍上の届出を行っている必要があります。

内縁関係のパートナーには適用されない点には留意する必要があります。

配偶者控除で相続税はいくら減る?計算方法とシミュレーション

相続税の配偶者控除を利用した場合、相続税はどれくらい減るのでしょうか。

計算方法やシミュレーションを紹介していきたいと思います。

配偶者控除の2つの非課税枠

相続税の配偶者控除の税額軽減額を算出する際の法的な計算式は、相続税法第19条の2に基づき、以下のように定められています。

配偶者の税額軽減額=相続税の総額×(配偶者の軽減対象財産額/課税価格の合計額)

この算式の分母となる課税価格の合計額に対し、分子となる軽減対象財産額は、以下のうちいずれか少ない方の金額が採用されます。

  • 配偶者の実際の取得財産額
  • 配偶者の法定相続分相当額(これが1億6000万円に満たない場合は1億6000万円)

この規定により、配偶者は実際の取得額が1億6000万円以下であるか、または法定相続分の範囲内であれば、実質的に全額が税額控除の対象となります。

【ケース別】相続税の計算シミュレーション

配偶者控除の軽減率を具体的な数値を用いて、適用前と適用後の税額の変化をシミュレーションします。

【遺産総額が3億円で相続人が妻と子ども2人の計3人のケース】

この場合、全体の基礎控除額を差し引きます。

3000万円+(600万円×3人)=4800万円

上記を差し引くと、課税対象となる遺産総額は2億5200万円です。

次に、この2億5200万円を法定相続分で按分します。

【それぞれの法定相続分】

妻:2分の1

子ども:4分の1ずつ

上記で計算すると、仮の遺産取得額は妻が1億2600万円、子どもはそれぞれ6300万円となります。

これに対する相続税の総額は、法定の税率を当てはめると、全体で約4360万円(妻分約2180万円、子ども2人分で約2180万円)となります。

■パターン1:妻が法定相続分である2分の1(1億5000万円分)を相続した場合

妻の実際の取得額は1億5000万円であり、これは法定相続分以下(かつ1億6000万円以下)であるため、配偶者控除が全額適用されます。

妻の支払う相続税額は0円となり、子ども2人が支払う約2180万円のみが実際の納税額となります。

適用前の総額から約2180万円もの税額が減少したことになります。

■パターン2:妻が1億6000万円を相続し、残りを子どもたちが等分に相続した場合

妻の取得額は1億6000万円であり、法定相続分は超えていますが、1億6000万円の枠内であるため、やはり妻の税額は0円です。

残りの1億4000万円を相続した子どもたちの間で、それぞれの取得額に応じた税額が計算されます。

この場合も、妻に課されるはずの約2320万円相当の税額が全額免除されます。

このように、配偶者控除を適切に活用することで、一次相続時の家計全体のキャッシュ流出を劇的に抑制することが可能になります。

基礎控除との違いと併用の可否

配偶者控除とよく混同されるがちな控除として、すべての相続に一律に適用される基礎控除です。

2つの控除は全く別の制度であるため、併用することが可能です。

基礎控除は、相続税の申告義務が生じるかどうかのボーダーラインを決定するものであり、3000万円+(600万円×法定相続人の数)で算出されます。

遺産総額がこの基礎控除額以下であれば、そもそも相続税の申告手続き自体が不要となります。

一方で、配偶者控除は、遺産総額が基礎控除を超えており、相続税の申告が必要となった場合に、配偶者の税額を減額するための税額控除制度です。

したがって、基礎控除を引いた後の課税価格に対して配偶者控除を適用することになります。

基礎控除以下であれば申告自体が不要ですが、配偶者控除の適用によって結果的に税額が0円になる場合には、必ず相続税の期限内申告書を税務署に提出しなければならない点には注意が必要です。

要注意!配偶者控除のデメリットと二次相続の落とし穴

一次相続において税額を0円にできる配偶者控除は非常に魅力的ですが、これに過度に依存すこと、長期的には大きな損失を招くリスクがあります。

その不利益が表面化するのが、残された配偶者が亡くなった際に発生する2回目の相続、二次相続の場面です。

一次相続と二次相続とは?

相続には一次相続と二次相続(数次相続)があります。

どのような違いがあるのか、具体例を用いて説明していきたいと思います。

父親、母親、子ども2人の4人家族で相続が発生した場合を考えてみましょう。

一次相続とは、親が亡くなった際に行われる最初の相続を指します。

父親が亡くなった場合の法定相続人は、母親(配偶者)と子ども2人の計3人です。

これに対し、二次相続とは、一次相続で財産の一部または全部を引き継いだ親が、後に亡くなった際に発生する2回目の相続を指します。

このときの法定相続人は、すでに配偶者が不在であるため、子ども2人のみとなります。

一次相続では配偶者が生存しているため、配偶者控除を最大限に活用して税金を安く抑えることができます。

しかし、二次相続では配偶者が存在しないため、子どもたちだけで遺産を引き継ぐことになり、税法上の数多くの優遇措置が利用できなくなります。

二次相続で税負担が増える3つの理由

二次相続において、子どもたちが支払う相続税が一次相続のときよりも劇的に高額になる理由には、主に以下の3点が存在します。

理由1:基礎控除額の減少

相続税の基礎控除額は、法定相続人の数に比例して増加します。

一次相続では配偶者が含まれるため3人分の控除(4800万円)がありましたが、二次相続では相続人が子ども2人のみとなるため、控除額は4200万円に減少します。

基礎控除額が縮小することは、課税対象となる遺産の範囲が実質的に広がることになるため、その分だけ税負担が増えることになります。。

配偶者控除を利用できない

二次相続の被相続人は母親(配偶者)です。

すでに配偶者が存在しないため、1億6000万円の税額軽減枠を利用することができません。取得した遺産の全額に対して課税されるため、子どもたちの税金を負担が増加することになります。

財産の合算による累進課税の適用

母親は、一次相続で父親から引き継いだ遺産のほか、もともと自身が所有していた固有の財産を保有しています。

二次相続では、これらがすべて合算されて一つの遺産として計算されます。

相続税は、取得金額が大きくなるほど税率が高くなる累進課税方式を採用しています。

したがって、財産が集中した状態で発生する二次相続では、適用される税率が一次相続時よりも一段高いものになってしまうのです。

さらに、小規模宅地等の特例などの適用要件も、配偶者から子どもへ相続される際には厳格化されるため、土地の評価額を抑えることが難しくなるという側面もあります。

【シミュレーション】一次・二次相続トータルの納税額を比較

一次相続と二次相続のトータルの税負担が、遺産分割のバランスによってどのように変化するかを、具体的な数値を用いて比較します。

■被相続人である夫の遺産を3億円、妻の固有財産を5000万円、子どもが2人いる場合

パターン①:一次相続で配偶者控除を最大活用し、妻がすべての財産(3億円)を相続した場合

妻の税額は配偶者控除により0円、子どもの税額も0円となり、一次相続での納税額は完全にゼロとなります。

しかし、妻が亡くなった二次相続では、妻の遺産は「夫から引き継いだ3億円+自身の固有財産5000万円=3億5000万円」となります。

この3億5000万円を子ども2人が相続する際、基礎控除(4200万円)を引いた課税対象額は3億800万円です。

配偶者控除は使えず、相続人も減っているため、子ども2人が支払う相続税の総額は約1億200万円になります。

パターン②:

一次相続で法定相続分、妻2分の1、子ども4分の1ずつで分けた場合、妻が1億5000万円、子ども2人がそれぞれ7500万円を相続します。

妻の税額は配偶者控除により0円です。子ども2人の税額は、全体で約2180万円となります。

その後、妻が亡くなった二次相続では、妻の遺産は「引き継いだ1億5000万円+固有財産5000万円=2億円」となります。

この2億円を子ども2人が相続する際の税額は、約3340万円です。

一次と二次の納税額を合算すると、2180万円+3340万円=5520万円となります。

この2つのパターンを比較すると、一次相続で配偶者控除を最大活用したパターンAの方が、トータルでは約4680万円も多くの税金を支払う結果となりました。

一次相続で、相続税をゼロにすることのみを考えて遺産分割を行うと、2つの相続の税負担が大きくなってしまうことは少なくありません。

したがって、二次相続を見据えた中長期的な視点をもって遺産分割を行った方がいいといえるでしょう。

二次相続まで見据えた遺産分割と節税対策

将来的に多額の相続税を支払わなければならないリスクを回避しするためには、一次相続の時点で、二次相続の可能性を計算に入れた多角的な対策を行う必要があります。

具体的に確認していきましょう。

遺産分割の最適なバランスを見つける

相続税の納税額をおさえるためには、一次相続における配偶者の取得割合を、状況に合わせて適切にコントロールすることです。

最適な割合を決定する要因には、以下のようなものがあります。

  • 配偶者自身の固有財産の多さ
  • 一次相続から二次相続までの期間(配偶者の年齢や健康状態)
  • 子どもたちの資金需要(住宅購入や教育費の必要性)

配偶者がすでに多くの財産を個人的に所有している場合、一次相続で配偶者が相続する割合をあえて抑え、子どもたちに直接多くの財産を引き継がせる方が、後の二次相続時の総体的な遺産が少なくなるため、節税になる可能性があります。

一方で配偶者の寿命がまだ十分に長いと想定される場合は、一次相続で配偶者が財産を取得した方がより高い節税効果を期待できます。

配偶者の寿命が長い分、一次相続後に生前贈与などを活用し、子どもたちへ計画的な移転を進める時間を確保できるからです。

不動産(自宅)の相続は配偶者居住権も選択肢に

自宅などの不動産をどのように分割するかは、一次相続において最も頭を悩ませる問題のひとつかもしれません。

相続財産の分配が配偶者に偏らないようにする手段として、配偶者居住権を活用することが考えられます。

配偶者居住権とは、自宅の所有権を子どもなどが相続する一方で、配偶者がその自宅に亡くなるまで無償で住み続けることができる権利を指します。

この制度を活用することで、以下のようなメリットがあります。

  • 配偶者の住環境を確保し不動産を子どもに移転させることができる
  • 死亡によって居住権は消滅するため二次相続時の課税対象を減少させることができる
  • 自宅の価値を居住権と所有権に分けることで相続税負担を低くすることができる

遺産の大半が自宅不動産であるようなケースにおいて、この制度は遺産分割の調整を円滑に進められるます。

また、二次相続対策においても有効な手段といえるでしょう。

ただし、登記手続きなどの専門的な処理が必要となるため、配偶者居住権を利用したい場合には専門家に相談した方が良いといえます。

生前贈与(暦年贈与・贈与税の配偶者控除)を組み合わせる

二次相続対策の手段として生前贈与が考えられます。

一次相続で配偶者が多くの財産を取得した場合であっても、その後、二次相続が発生するまでの間に、子どもや孫に対して計画的な生前贈与を行うことで、二次相続の課税対象額を効果的に減らすことができます。

1年間に110万円までの非課税枠を利用する暦年贈与は、期間が長ければ長いほど大きな資産を無税で子どもたちの世代に移転させることができます。

ただし、税制改正により、被相続人が亡くなる前7年以内に贈与された財産は、相続税の課税価格に加算される持ち戻しルールが強化されている点には注意が必要です。

この加算ルールがあるため、対策を開始するタイミングが早ければ早いほど効果的といえます。

また、婚姻期間が20年以上の夫婦間であれば、贈与税の配偶者控除(おしどり贈与)を利用して、自宅不動産やその購入資金のうち2000万円までを非課税で配偶者に贈与することができます。

これにより、一次相続が発生する前に財産を夫婦間で分散させることができ、結果として全体の相続税を抑制する効果が期待できます。

贈与を行う際には、必ず贈与契約書を作成し、銀行振込などの記録を残すことで、税務署に対して客観的な証拠を示せるようにしておくことが大切です。

生命保険の非課税枠を活用し納税資金を準備する

生命保険には、500万円に法定相続人の数を乗じた額の非課税枠が設けられています。

これは相続税特有の極めて有利な規定であり、手元の預貯金の一部を生命保険という形に変えておくことで、課税対象となる相続財産を直接的に減少させることができます。

親が生命保険に加入して、受取人を子どもに指定することは、相続税そのものを減らすだけでなく、二次相続における最大の懸念である納税資金の不足を解消するための極めて実効性の高い手段となります。

二次相続では、一次相続に比べて基礎控除額が減少し、配偶者控除も適用できないため、子どもたちが支払うべき税金が高額になりやすい傾向にあります。

また、不動産などの換金しにくい資産が多い場合、納税期限である10か月以内に売却できず、税金を現金で用意できないこともあります。

一方で、生命保険金は、受取人固有の財産として扱われるため、他の相続財産とは明確に区別され、遺産分割協議が整う前であっても速やかに現金で受け取ることが可能です。

納税資金の原資として活用することで、大切な資産や実家を切り崩すことなく相続税を支払える可能性が高くなります。

ただし、生命保険金は受取人を誰にするのかなどによって贈与税などの対象になるので注意が必要です。

相続税の配偶者控除を適用するための要件と手続き

相続税の配偶者控除を利用する場合、必ず申告を行う必要があります。

具体的な要件や手続きについて確認していきたいと思います。

適用を受けるための3つの必須要件

配偶者控除の適用を勝ち取るためには、以下の3つの条件をすべて満たしていることが大前提となります。

要件1:戸籍上の配偶者であること

被相続人が亡くなった時点で、法律上の婚姻関係にある配偶者に限られます。

事実上、長年連れ添った内縁の妻や夫であっても、婚姻届を提出していない場合は適用対象外となります。

一方で婚姻期間が数日であっても、法律上の夫婦であれば適用が認められます。

要件2:期限内に相続税の申告書を提出すること

相続税の配偶者控除を適用した結果、納税額が0円になる場合であっても、必ず相続税の申告書を税務署に提出しなければなりません。

申告期限は、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内です。

要件3:申告期限までに遺産分割が完了していること

配偶者控除の対象となるのは、実際に遺産分割によって配偶者が取得したことが「確定した財産」に限られます。

誰がどの財産を引き継ぐか決まっていない未分割の財産については、原則として配偶者控除を適用することはできません。

相続税申告の流れと必要書類

配偶者控除を適用した申告手続きは、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本を収集し、相続人を特定することからはじまります。

次に、遺産の調査を行います。

それぞれの財産の種類によって適用される評価額が異なるため、遺産の特定だけでなく正確な財産評価を行う必要があります。

その後、遺言がない場合には、遺産分割協議を行います。

調ったならば、相続人全員の自署と実印による押印、さらには印鑑証明書を添付した遺産分割協議書を作成します。

この協議書は、税額軽減の適用を受けるための最も重要な証拠書類となります。

申告書を税務署に提出する際には、相続税申告書第5表(配偶者の税額軽減額の計算書)を正確に記載し、以下の書類を添付します。

  • 被相続人のすべての戸籍謄本
  • 相続人全員の戸籍謄本
  • 遺産分割協議書の写し(または遺言書の写し)
  • 相続人全員の印鑑証明書
  • 財産の取得を証明する書類(保険金の支払通知書など)

最近では、登記情報の確認について、申告書への不動産番号等の記入や不動産番号等明細書を提出することで、登記事項証明書の添付を省略できる措置も導入されており、手続きの負担軽減が図られています。

遺産分割が申告期限に間に合わない場合の対処法

親族間での対立や財産評価の難航により、10か月の申告期限までに遺産分割協議がまとまらないという事態は、実務において多々発生します。

このとき、何の対策も講じずに期限を迎えてしまうと、未分割の財産については配偶者控除が適用できず、一度、法定相続分で分けたと仮定した多額の税金を全額支払わなければならなくなります。

このような事態を回避するために、申告期限内に申告期限後3年以内の分割見込書を添付した仮の申告書を税務署に提出します。

この書類は、期限内には分割が間に合わなかったものの、その後3年以内に分割を完了させる見込みである旨をあらかじめ申し出るものです。

この仮の申告の時点では、配偶者控除を適用しない状態での高額な税金を一旦納税する必要があります。

しかし、その後3年以内に無事に分割が成立した場合には、分割成立日の翌日から4か月以内に更正の請求を行うことで先に支払った税金の還付を受けることができます。

さらに、訴訟などのやむを得ない事情によって3年以内にも分割ができない場合の制度も用意されています。

3年を経過する日の翌日から2か月以内に遺産が未分割であることについてやむを得ない事由がある旨の承認申請書を税務署長に提出し、承認を得ることで、さらに期限を延長することが可能です。

相続税の配偶者控除に関するよくある質問(Q&A)

相続税の配偶者控除に関する質問をまとめましたので確認してみてください。

Q1.配偶者控除で相続税が0円なら申告は不要?

いいえ、申告は絶対に必要です。配偶者控除は、適正な申告書の提出を要件として初めて認められる制度です。

「税金が0円になるから何もしなくてよい」と誤解して放置していると、後に税務署から無申告の指摘を受け、配偶者控除の適用を拒否されるだけでなく、重い無申告加算税や延滞税が課されることになります。

納税額が最終的に0円になる場合であっても、必ず10か月の期限内に申告手続きを完了させてください。

Q2.期限後に申告しても配偶者控除は使えますか?

はい、原則として適用を受けることが可能です。

期限後申告書であっても、税額軽減の適用を受ける旨を記載し、必要な書類を添付して提出すれば、配偶者控除を利用することができます。

ただし、自主的に期限後申告を行う前に、税務署から税務調査の通知が届いたり、指摘を受けたりした後に提出する場合には、適用に制限が加わる可能性があります。

また、申告期限を過ぎている以上、納税すべき他の相続人がいる場合には、その相続人に対して延滞税などのペナルティが課されるため、やはり期限内の申告を目指した方が良いといえるでしょう。

Q3.内縁の妻(夫)でも適用できますか?

いいえ、適用できません。相続税法上の配偶者の範囲は、民法上の婚姻の届出を行っている者に限定されています。

どれほど長い同居期間があり、周囲から夫婦同然と認められている内縁のパートナーであっても、法律上の配偶者ではないため、配偶者控除の適用は一切認められません。

Q4.遺産を隠していた場合はどうなりますか?

被相続人の配偶者の課税価格の計算の基礎となるべき事実の一部または全部を隠蔽・仮装し、その事実に基づいて申告を行っていた場合、その隠蔽仮装行為にかかる財産の額については、配偶者控除の計算対象から除外されます。

つまり、意図的に隠していた財産が後から税務調査で発覚した際、その財産については軽減措置を受けることができず、高額な重加算税とともに通常の税率が適用されることになります。

まとめ

今回は相続税の配偶者控除や二次相続の対策などについて解説しました。

相続税の申告は、遺産額が高く、また財産の種類が多いほど複雑になる傾向にあります。

不安な方は税理士などの専門家へ相談することを検討してください。

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