日本の離婚率|3組に1組が離婚しているというのは本当?
2026/06/11

日本では「夫婦の3組に1組が離婚している」という話をよく耳にしますが、本当でしょうか。
2025年に結婚した夫婦は約50万組 、離婚した夫婦はおよそ18万組でした。
この数字から見ると、結婚しても1/3以上の割合で離婚すると思うかもしれませんが、実はそうとはいえません。
今回は、離婚率とはどういう意味なのか、また日本で本当に3組のうち1組の夫婦が離婚しているのかについて考えていきたいと思います。
「3組に1組が離婚」は本当なのか?
結婚した夫婦のうち3組に1組が離婚しているといわれることがあります。
本当に夫婦のうち3分の1の人が、離婚をしているのでしょうか。
確かめていきたいと思います。
3組のうち1組が離婚になってしまうわけではない
「3組に1組が離婚している」と聞くと、結婚しても3組に1組は離婚するようなイメージがあるかもしれませんが、実はそうでありません。
2025年人口動態統計によると、年間の婚姻件数は50万5656件で、離婚件数は17万9068件です。
ざっくりですが、その年の離婚件数を婚姻件数で割ると35パーセントと、約3分の1となっていることがわかります。
しかし、ここで注意したいのが、2025年に結婚した夫婦が同じ年に離婚するわけではないという点です。
2025年に離婚した夫婦の多くは、2025年より前に結婚した夫婦が大多数です。
そのため、単純にその年に結婚した夫婦と離婚した夫婦を割っただけでは正確な離婚率は計算できないといえます。
つまり、「3組に1組が離婚」という説は、単純に同じ年の婚姻件数と離婚件数を比較したもので、実際に離婚した割合ではないというわけです。
離婚する夫婦の割合を算出するのは困難
実際に正確な離婚率を算出するには、ある年に婚姻した夫婦のうち、現時点で離婚した夫婦の数を把握しなければなりません。
しかし、国のデータでもそこまで正確の統計を撮っているわけではありません。
そのため、この算出方法で、離婚する夫婦の割合を計算するのは事実上困難なのです。
「離婚率」の正確な意味と計算方法を知っておこう!
「離婚率」とはどういう意味なのでしょうか。
具体的な計算方法を確認していきましょう。
離婚率の計算方法
日本採用されている「離婚率」は、離婚が多いか少ないかを比較するときに使われる数値で、人口1000人あたりの離婚件数のことです。
離婚率は、次の計算式で算出することができます。
離婚率 = 間離婚届出件数 ÷ 人口 × 1000
離婚率はパーセンテージではない
「離婚率」と聞くと、結婚した夫婦のうち何パーセントの夫婦が離婚するかという「割合や確率」を想像する方が多いかもしれません。
しかし、政府の統計で使われている「離婚率」は、結婚している夫婦に対するパーセンテージ(百分率)ではありません。
たとえば、離婚率1.00の場合、離婚率1パーセントということではないので、100組中1組が離婚しているという意味にはなりません。
離婚率1.00とは、先ほどの計算式から考えると、人口1000人あたり1組が離婚しているという意味になります。
日本の離婚率は1.45
我が国では、厚生労働省が毎年行っている「人口動態調査」にもとづく統計(人口動態統計)で、離婚率が集計されています。
現時点で、日本の総人口は1億2304万9524人で離婚数は17万9068組と推定されます。
そのため、2025年の日本の離婚率は約 1.50といえます。
つまり、夫婦1000組のうち1.50組が離婚していることになります。
参考:令和7(2025)年人口動態統計月報年計(概数)の概況
日本の離婚率は他国に比べて低め
「日本の離婚率は1.50」と聞いても、多いのか少ないのかピンとこないと思います。
そこで、離婚率が高いのか低いのかを考えるために、他国の離婚率と比較してみましょう。
2025年の国際比較データがないため、人口2024年の人口動態統計の年間推計 人口動態総覧(率)の国際比較を参考に確認していきましょう。
こちらのデータを確認すると、日本、韓国、シンガポール、アメリカ、フランス、ドイツ、イタリア、スウェーデン、イギリスの9か国のうち、最も離婚率が高いのはアメリカの2.4です。
続いてスウェーデンの2.02となっており、日本は9か国中6位という結果となりました。
国際的にみると、日本の離婚率は比較的低いことがわかります。
| 国 名 | 離婚率(人口千対) |
| 日 本 | 1.55 |
| 韓 国 | 1.8 |
| シ ン ガ ポ ー ル | 1.7 |
| ア メ リ カ | 2.4 |
| フ ラ ン ス | 1.93 |
| ド イ ツ | 1.53 |
| イ タ リ ア | 1.40 |
| ス ウ ェ ー デ ン | 2.02 |
| イ ギ リ ス | 1.33 |
引用:厚生労働省 令和6年 人口動態統計の年間推計 人口動態総覧(率)の国際比較
とはいえ、結婚については各国で制度や慣習がかなり異なるため、離婚率のデータだけを見て離婚が多い国かどうかを単純に比較することはできません。
たとえば、ヨーロッパ圏では事実婚が多い傾向がありますが、事実婚は婚姻にカウントされないので、事実婚の夫婦が離婚しても離婚率のデータには反映されません。
離婚率の国際比較から夫婦が離婚しやすい国かどうかを判断するのは、実際には難しいと思われます。
日本の離婚率の推移
厚生労働省の人口動態統計における「人口動態総覧の年次推移」によると、2000年以降の離婚率の推移は次のようになっています。

離婚は増加の一途をたどっていると思っている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実際には2010年以降は2.0を切っています。
2020年代にはいってからは減少傾向にあります。
年代によって離婚率は違う?
夫婦が離婚する割合としての正確な離婚率を導き出すのは難しいですが、厚生労働省のデータから離婚する割合が高い年代を推測することはできます。
過去50年の離婚件数の推移
厚生労働省の人口動態統計によると、離婚件数は1964年以降毎年増加を続けていましたが、1984年からは減少しています。
平成に入ってからは再び増加傾向にありましたが、2002年の28万9836組をピークに減少傾向となっています。
同居期間が長い夫婦の離婚が増えている
同居期間別の離婚件数では、特に、同居期間が20年以上の夫婦の離婚件数が増加しているのが顕著になっています。
全体の離婚件数は、1985年度が16万6640件、2025年度が17万9068組で、約1.07倍の増加となっており、同居期間20年以上の夫婦の離婚件数は、1985年度は2万434件、2025年度は3万9 886件と1.95倍になっています。
そのうち、婚姻期間35年以上の夫婦に限っては、1985年度には1108件だったのが、2025年度には7336件と6.624倍となっています。
参考:令和7(2025)年 人口動態統計月報年計(概数)の概況
熟年離婚が増加している理由
同居期間が長い夫婦の離婚件数が増加しているということは、熟年離婚が増えたということです。
熟年離婚が増えている原因の1つには、高齢化が考えられます。
夫婦のどちらかが早くに亡くなってしまえば、離婚はできないため高齢化によって離婚できる期間自体が長くなったと思われます。
まとめ
今回は、離婚率について説明してきました。
離婚率の意味を誤解していた方も多いかもしれませんが、離婚率とは、結婚した夫婦のうち離婚する夫婦の割合ではなく、人口1000人あたりの年間離婚件数のことです。
また、離婚率としてよく言われている「夫婦の3組に1組が離婚している」というデータは、その年に結婚した夫婦と離婚した夫婦の数を単純比較したもので、実際の離婚率や統計上の離婚率とは違います。
我が国の離婚件数は、近年特に増えているわけではないですが、熟年離婚は増加しています。
熟年離婚では、財産分与などで動くお金も大きくなるので、弁護士に相談して慎重に手続きをするのがおすすめです。




