遺言書があっても遺留分は発生?計算と対処法を解説

2026/05/19

遺言書があっても遺留分は発生?計算と対処法を解説

遺言書は被相続人の最後の意思を尊重する重要な書面です。

しかし、あまりに不公平な遺言であった場合、遺留分をめぐる争いに発展する可能性があります。

本記事では遺言があっても遺留分は発生するのか、また計算方法や対処法などについて紹介します。

遺留分とは?遺言書より優先される最低限の相続権

遺留分とは、兄弟姉妹以外の相続人が取得できる最低限度の遺産を指します。

日本の民法では、被相続人が自分の財産を誰にどのように残すかを自由に決めることができる遺言自由の原則が認められています。

しかし、その自由を無制限に認めると、長年連れ添った配偶者や子どもが全く財産を受け取れず、その後の生活が立ち行かなくなるケースも考えられます。

そこで、近親者の期待利益を保護し、家族の生活を保障するために、相続財産の一定部分を特定の相続人のために留保させる遺留分の制度があります。

遺留分の権利は極めて強力であり、たとえ遺言書に特定の第三者に全財産を譲るという内容が記載されていたとしても、それを覆して一定の金銭を請求することが可能です。

遺言書があっても遺留分が優先される理由

遺留分が遺言書の内容に優先される理由は、家族関係を個人の自由な契約関係とは捉えず、相互扶助の精神に基づいた共同体であるとみなしているためです。

被相続人の死後の財産処分に関する意思表示は、最大限尊重されるべきですが、それは残された遺族の最低限の生活基盤を破壊しない範囲内で行われなければなりません。

遺留分の具体的な割合は民法1042条に定められています。

したがって、遺言書の内容がその割合を割り込んでいる場合、侵害された相続人は差額の支払いを求める権利を有することになります。

遺留分が認められる人・認められない人(遺留分権利者)

遺留分を持つことができる相続人は法律で限定されており、すべての法定相続人が該当するわけではありません。

民法1042条に基づき、遺留分権利者とされるのは以下の通りです。

①配偶者

亡くなった方の妻や夫は、常に遺留分権利者となります。

②子ども(直系卑属)

実子だけでなく養子も含まれます。

また、子どもが先に亡くなっている場合は、その代襲相続人である孫なども権利を引き継ぎます。

③父母(直系尊属)

子どもや孫が一人もいない場合に限り、被相続人の親や祖父母が遺留分権利者となります。

一方で、第3順位の相続人である兄弟姉妹には遺留分が一切認められていません。

兄弟姉妹は被相続人と生活を共にしている蓋然性が低く、また被相続人の財産形成への寄与や相続に対する期待が、配偶者や子どもほどには強くないと考えられているためです。

遺留分の割合は?相続人の組み合わせで決まる

遺留分として認められる全体的な割合(総体的遺留分)は、相続人の構成によって異なります。

具体的な割合は以下の表の通りです。

遺留分権利者の構成総体的遺留分の割合
直系尊属(父母など)のみが相続人の場合相続財産の3分の1
それ以外の場合(配偶者や子どもが含まれる場合)相続財産の2分の1

この総体的遺留分に対し、それぞれの相続人の法定相続分を乗じることで、個別の遺留分割合が算出されます。

たとえば、相続人が配偶者と子ども2人の合計3人の場合を想定します。 このときの総体的遺留分は2分の1です。

配偶者の法定相続分は2分の1であるため、個別の遺留分は 1/2 × 1/2 = 4分の1 となります。

子どもたちの法定相続分は各4分の1であるため、それぞれの遺留分は 1/2 × 1/4 = 8分の1 となります。

遺留分を侵害していると言われたら?発生するケースと対象財産

遺言の執行にあたって、他の相続人から遺留分が侵害されていると指摘される事態は珍しくありません。

したがって、どのような内容の遺言や生前贈与がトラブルに繋がるのか、代表的な類型を把握しておくことが大切です。

ケース1:特定の相続人に財産を集中させる遺言

全財産を長男に相続させるといった、特定の相続人を極端に優遇する遺言は遺留分のトラブルに発展する可能性があります。

このような遺言は、他の兄弟や配偶者の取り分をゼロにするため、明らかに遺留分を侵害しています。

たとえ長男が献身的に親の介護をしていたという事情があったとしても、それが他の相続人の最低限の権利を奪う法的根拠にはなりません。

介護などの貢献は、本来、寄与分として調整されるべき事項であり、遺留分そのものを消滅させることはできないためです。

具体的な運用においては、遺留分を侵害された側が長男に対し、不足している金額の支払いを求める請求を行うことになります。

ケース2:相続人以外への遺贈・死因贈与

遺留分がトラブルになるケースとして懇意にしていた友人など、特定の誰かにすべての預貯金を渡すといった、相続人以外の第三者に財産を移転させるケースです。

これを遺贈や死因贈与と呼びますが、これらも遺留分侵害の対象となります。

財産を受け取った受遺者は、相続人から請求を受けた場合、その侵害額に相当する金銭を支払わなければなりません。

遺留分の権利は相続人自身の固有の権利であり、被相続人が第三者にどれほど深い恩義を感じ、贈与などを行ったとしても法的な優先順位が揺らぐことはありません。

ケース3:生前の多額の贈与(特別受益)

遺留分の計算には、被相続人が亡くなった時の財産だけでなく、生前に行った贈与も含まれる点に注意が必要です。

特定の相続人に対し、住宅購入資金や開業資金として多額の援助を行っていた場合、これを特別受益と呼びます。

特別受益は、遺産の前渡しとみなされるため、遺留分を算定する際の基礎となる財産に持ち戻して計算されます。

たとえば、亡くなった時の遺産が3,000万円であっても、生前に特定の子どもに2,000万円を贈与していれば、合計5,000万円をベースに各人の遺留分を算出することになります。

ただし、生前贈与を理由に、遺留分を請求する場合、数十年前に遡る贈与の証拠をどのように集めるかが問題となります。

遺留分の計算対象となる財産の範囲と期間

生前贈与をどこまで遡って計算に含めるかについては、2019年の法改正によって、その基準が明確に定められました。

■相続人に対する贈与の場合

婚姻若しくは養子縁組のため、又は生計の資本としてなされた贈与(特別受益)については、相続開始前の10年間にされたものに限定されます。

■第三者に対する贈与

相続人以外の者に対する贈与は、原則として相続開始前の1年間にされたものに限られます。

■悪意のある贈与

当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って行った贈与については、期間の制限なく無期限に計算の対象となります。

これらの期間制限があることで、相続開始直前の駆け込み贈与による権利侵害や過度な遡及を防げるようになりました。

【自分で確認】遺留分侵害額の計算方法とシミュレーション

遺留分侵害額の請求や対応を行うためには、まず自分の権利が具体的にいくら侵害されているのかを論理的に算出する必要があります。

手順1:遺留分算定の基礎となる財産を計算する

最初に行うべきは、計算の基準となる財産の総額、遺留分を算定するための財産の価額を確定させることです。

数式で表すと以下の通りとなります。

基礎となる財産 = 相続開始時の財産 + 生前贈与の価額(前述の期間内) - 相続債務(借金など)

ここでいう相続開始時の財産には、遺言によって渡される財産、遺贈も含まれます。

また、借金などの負債はマイナスの財産として全額差し引く必要があります。

この計算によって導き出された金額が、相続人全体で分け合うべき財産的価値とみなされます。

実務上は、不動産の時価評価をどの基準で行うかによって総額が大きく変動するため、慎重な対応が求められます。

手順2:自分の遺留分額を計算する

次に、自分一人に保障されている具体的な金額を割り出します。

手順1で出した基礎財産に、自分自身の個別的遺留分割合を乗じます。

たとえば、基礎財産が6,000万円で、妻と子ども2人が相続人の場合を想定します。

子どもの個別的遺留分割合は8分の1ですので、子ども一人の遺留分額は 6,000万円 × 1/8 = 750万円となります。この750万円という数字が、法律がその相続人のために最低限確保している聖域のような価値となります。

もし、遺言によって取得できる財産がこの金額を下回っていれば、侵害が発生していると判断されます。

手順3:遺留分侵害額を算出する

最後に、実際に相手に請求できる具体的な金額、すなわち遺留分侵害額を確定させます。単に遺留分額から取得額を引くだけでなく、特別な利益や負担を考慮する精緻な計算が必要です。

遺留分侵害額 = 遺留分額 - (遺留分権利者が相続によって得た財産の額 + 特別受益の額) + 遺留分権利者が承継すべき相続債務の額

つまり、自分が遺言や生前贈与ですでに受け取った分は、あらかじめ遺留分から差し引かなければなりません。

また、自分が引き継ぐことになった被相続人の借金については、その負担分を遺留分に加算して請求することが認められています。

この計算の結果がプラスであれば、その金額こそが相手方に支払いを求めることができる正当な金額となります。

【具体例】相続財産5,000万円、長男に全財産を相続させる遺言の場合

以下の条件で具体的なシミュレーションを行います。

【前提条件】

■相続人:長男、次男の2名

■遺言内容:長男に全財産(5,000万円)を相続させる

■生前贈与:なし

■借金:なし

上記の場合、基礎財産の確定 5,000万円となります。

遺留分額の算定は総体的遺留分は2分の1、次男の法定相続分は2分の1なので、個別的遺留分割合は4分の1となります。

上記から、 次男の遺留分額は以下のように計算できます。

 5,000万円 × 1/4 = 1,250万円

次男の現実の取得額は0円であるため、侵害額は 1,250万円 - 0円 = 1,250万円となります。

この結果、次男は長男に対し、1,250万円の金銭を支払うよう請求できることになります。

長男がこれに応じない場合、法的な手続きを通じて回収することになります。

遺留分侵害額請求をされた場合の対処法【フローチャートで解説】

他の相続人から遺留分侵害額請求をされた場合の対処法は以下のとおりです。

対処1:請求内容と時効(期限)を確認する

遺留分侵害額請求をされた場合に最初に確認すべきこととして、相手方の請求が期限内に行われたかどうかです。

遺留分侵害額請求権には、時効と除斥期間が設定されています。

相手方が相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知ったときから1年間行使しない場合、援用することにより時効を主張することができます。

また、相続開始の時から10年間を経過した場合には、援用することなく相手方の請求権が消滅します。

これが除斥期間です。

遺留分をめぐる紛争では、いつの時点で相手方が侵害を知ったのかという事実関係が重要となります。

とはいえ、時効の起算点がどこになるのか判断が難しい場合がほとんどなので、書面等で通知を受けた場合には、弁護士へ相談した方が良いといえます。

対処2:請求され遺留分が妥当か計算を見直す

他の相続人が遺留分侵害額請求を行った場合、確認すべきこととして請求されている遺留分が妥当であるものか計算し直すことです。

相手が提示してきた金額が、必ずしも正しいとは限りません。

計算の前提となる事実関係を洗い出すことが大切です。

財産の評価額は適正か?

不動産が含まれる場合、請求者は自分に有利になるよう、高い評価額を提示してくることがあります。

しかし、遺留分算定の基準となるのは、原則として相続開始時の時価です。

固定資産税評価額や路線価、近隣の成約事例などを基に、客観的に妥当な市場価格を算出する必要があります。

建物の老朽化や土地の形状による減価要因を見落としていないかの確認が求められます。

評価額が下がれば、支払うべき遺留分の額も減少するため、この項目の調整は非常に大きな意味を持つといえるでしょう。

請求者に特別受益はないか?

遺留分を請求された場合、その相続人が被相続人の生前に多額の援助を受けていなかったかを調査してください。

大学の入学金や留学費用、結婚の支度金、住宅の頭金の援助などが判明すれば、それは相手方の取り分として差し引くことができます。

たとえ遺言で何も相続させないとされていても、生前にすでに遺留分に相当する額を受け取っていれば、侵害額はゼロとなり、支払う必要はなくなります。

ただし、証拠のない主張は認められないどころか、紛争が大きくなってしまう可能性があるので、被相続人の過去の通帳履歴や、日記などを手掛かりに特別受益があったことを立証しなければなりません。

対処3:当事者間で話し合い(交渉)を行う

法的な妥当性が整理できたら、具体的な支払いについて協議を開始します。

話し合う内容は、支払額や支払い期日など以外にも、支払い方法を決める必要があります。

遺留分は金銭で支払うことが原則です。

そのため、支払額によっては多額の現金を一度に用意しなければならない負担が生じます。

手元に資金がない場合の対応策として、以下の手法が検討されます。

①期限の許与

裁判所に対し、金銭の支払いのために相当の期限を認めるよう求めることができます。 

これにより、資産の売却時間を確保することが可能になります。

②分割払い

 相手方との合意があれば、数年にわたる分割払いにすることも可能です。

③代物弁済 

現金に代えて、特定の不動産や動産を渡すことで解決を図る方法です。

対処4:まとまらない場合は調停・訴訟を検討しよう

当事者間での話し合いで解決できない場合は、家庭裁判所へ遺留分侵害額請求調停を申し立てることを検討してください。

調停委員が双方の意見を聴取し、妥当な解決案を提示してくれます。

調停でも合意に至らない場合は、地方裁判所へ遺留分侵害額請求訴訟を提起し、判決を仰ぐことになります。

裁判は法的な強制力を持って決着をつけられるメリットがある一方で、解決までかなり長い時間がかかってしまうデメリットもあります。

遺留分の支払いを拒否できる・減額できるケース

遺留分侵害額請求をされたとしても、特定の法的な条件を満たす場合には、支払いを拒否したり、その額を大幅に減額したりすることが認められます。

請求の時効が成立している(1年または10年)

遺留分侵害額請求の行使には期間制限があります。

相手方が相続の開始と遺留分を侵害する贈与を知ってから1年以上放置していた場合、その権利は時効により消滅します。

また、知っていたかどうかにかかわらず、相続開始から10年が経過すれば、もはや請求はできません。

ただし、時効が成立していても、自ら時効であると主張しなければ、支払いの義務が継続してしまう点に注意が必要です。

請求者が相続欠格者・被廃除者である

本来相続人となるべき人であっても、その資格を失っている場合には、当然ながら遺留分を請求することはできません。

■相続欠格 

被相続人を殺害しようとしたり、遺言書を無理やり書かせたり、あるいは隠匿・偽造したりした者は、法律上当然に相続権を失います(民法891条)。

■相続廃除 

被相続人が生前に家庭裁判所に申し立て、虐待や重大な侮辱を理由に相続権を剥奪された者です(民法892条)。

これらの者は、法的に相続人としての地位を失っているため、どのような不公平な遺言があっても文句を言う権利はありません。

ただし、欠格や廃除された者に子どもがいる場合、その子どもが代襲相続人として遺留分を請求する権利は残るため注意が必要です。

将来の相続トラブルを防ぐための生前対策

遺留分の問題は、相続が発生した後に対応するよりも、生前に適切な対策を講じておくことが大切です。

具体的に確認していきましょう。

生命保険を活用して代償・納税資金を準備する

特定の相続人に不動産を承継させたい場合、他の相続人への遺留分支払資金として生命保険を活用することが有力な手段といえます。

生命保険金は、原則として受取人の固有財産とみなされ、遺産分割の対象外となります。

したがって、代償金の原資となるとともに、あまりに高額な保険金を設定していなければ、基礎となる財産を減らし、結果として遺留分の額そのものを抑制する効果も期待できます。

遺留分放棄の事前手続きを依頼する

相続人本人の合意が得られるのであれば、生前に遺留分を放棄してもらうことが紛争を防ぐためのもっとも有効な手段といえます。

ただし、遺留分の放棄は、当事者間の合意書だけでは法的な効力を持ちません。

将来の強制や不当な圧迫を防ぐために、家庭裁判所の許可を得る必要があります。

家庭裁判所は、以下の要素を総合的に判断して許可を下します。

  1. 放棄が本人の自由な意思に基づくものであること
  2. 放棄をするに足りる合理的な理由、たとえば生前に十分な援助を受けている等があること
  3. 放棄と引き換えに相応の対価、たとえば代償金等が支払われていること

遺留分放棄をしてもらう際には、上記を踏まえた合意を得なければなりません。

【経営者向け】事業承継における民法の特例(除外合意・固定合意)

中小企業の経営者の方にとって、自社株式の分散は事業の継続を危うくする問題です。

これを解決するために、経営承継円滑化法に基づく民法の特例が用意されています。

推定相続人全員の合意を前提に、複数の特別な取り決めが可能になります。

特例の一つである除外合意は、後継者が贈与を受けた自社株式について、遺留分の算定基礎となる財産から完全に除外する方法です。

 どれほど株価が上昇しても、他の相続人はその価値を理由に遺留分を請求できなくなります。

固定合意は、自社株式の価額を, 贈与時の評価額に固定する方法です。 

その後の経営努力によって企業価値が高まっても、遺留分の計算上はその上昇分を無視することができます。

遺留分を弁護士に相談するメリット

遺留分をめぐる問題は、親族という近しい関係だからこそ、一度こじれると自力での修復が困難になります。

したがって、困った場合には弁護士に相談することを検討してください。

弁護士が交渉の窓口となることで、相手方と直接言葉を交わす必要がなくなり、精神的な負担が大幅に軽減されるため、感情的な対立を緩和させることができます。

また、過去の贈与の追跡や、不動産の適正な評価、さらには債務の整理など、法的な知識に基づいた正確な侵害額を算出することで、適切な財産調査と算定が可能となります。

相談のタイミングとしては、請求の通知が届いた直後、あるいは遺言の内容を知って紛争の予兆を感じたときなどが考えられます。

遺言書と遺留分に関するよくある質問

遺言と遺留分に関する質問をまとめて見ましたのでご確認ください。

Q. 遺留分は現金で支払うしかないのですか?

はい、遺留分侵害額の請求は原則、金銭債権です。

したがって、特段の合意がない限り、支払いは現金で行わなければなりません。

以前の制度、つまり遺留分減殺請求では、不動産の持ち分を返すことで共有状態になることがありましたが、これが土地の有効活用を妨げる要因となっていたため、現在の仕組みに改められました。

ただし、相手方が承諾すれば、不動産や株式を代物弁済として譲渡することは可能です。

この場合、譲渡所得税等の税務上の処理が発生するため、事前に弁護士へ相談した方がよいといえます。

Q. 請求を無視し続けたらどうなりますか?

届いた内容証明郵便を放置し、交渉に応じない状態が続くと、状況が深刻化することになると予想されます。

相手方が家庭裁判所に調停を申し立て、訴訟を提起する可能性があります。

裁判になれば、財産目録の提出命令や証拠調べが行われ、最終的には預貯金や給与の差し押さえといった強制執行を受けるリスクが生じます。

また、請求を受けた時点から遅延損害金が発生するため、放置する期間が長くなるほど、支払うべき総額が大きくなりかねません。

したがって、無視を決め込むのではなく、内容を精査した上で検討中である旨を回答し、法的な反論を準備することが、自身の利益を守るためにも重要です。

Q. 弁護士に相談・依頼する費用はどれくらいかかりますか?

弁護士費用には、まず30分から1時間程度で5000円から1万円程度がかかる法律相談料がありますが、初回無料とする事務所も増えています。

次に、交渉を開始する際に支払う着手金があり、これは請求額の3パーセントから8パーセント程度、あるいは一律30万円程度といった設定が一般的です。

最後に、解決によって得られた、あるいは支払いを免れた金額の10パーセントから16パーセント程度が目安となる報酬金が発生します。

一見高額に思える費用ですが、複雑な遺産評価の適正化や、時効の発見などによって、最終的な収支が数百万円単位で改善する事例も多々あります。

まとめ

今回は遺留分について解説しました。

遺言書は被相続人の最期の意思表示であるため非常に強い効力を持っています。

しかし一方で、遺留分という法的な制約を無視して作成すれば、かえって残された家族を紛争の渦中に突き落とすことになりかねません。

遺言や遺留分などについてお困りの方は弁護士に相談することを検討してください。

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